ファンド活用術

合同会社設立時の定款に記載する公告方法


公告とはある事項を広く知らしめることをいいます。会社の重要事項は利害関係人にとっては大きな関心事であり、影響もあるので周知させる必要があるのです。一般によく知られているのは決算公告ですが、合同会社の場合には株式会社とは異なり、決算については公告の義務はありません。

しかし、合同会社であっても合併や資本金の額の減少、解散といった会社が大きく変わるような事項については広く知らしめる必要がありますので、法定公告とされ義務づけられています。広く知らしめる方法としては、日刊新聞に掲載する方法やホームページに掲載する方法、そして官報に掲載する方法がありますが、日刊新聞への掲載は費用が掛かりますし、ホームページも作成や維持費が必要なことを考えると官報に掲載する方法が良いでしょう。

官報は国が発行する機関誌で全国で購入できますし、他の方法よりも安価です。合同会社設立時に作成する定款に官報に掲載の旨を記載しておけばよいのです。もっとも、方法の記載は設立時の定款の絶対的記載事項ではなく任意的記載事項とされています。ですから、必ずしも定款の中で定める必要はないのです。もし設立時に定款の中で定めなかった場合には、自動的に官報に記載する方法によることになります。

そして、合同会社の登記簿謄本には「官報」と記載され、設立後の登記事項全部証明書にも記載されます。このように法定事項については公表の必要があるものの、合同会社においては決算については公表する必要の無い点が株式会社と大きく異なる点であり、これを合同会社のメリットと考えることもできるでしょう。決算手続きの煩雑さ等のみならず、会社経理の内部事情を知られたくないような場合には会社にとっては非常に好都合ともいえます。
しかし、一方で決算の非公表は合同会社への信用性、信頼度を低下させる面があるのも確かです。具体的には株式会社よりも信用度が低いため取引先が二の足を踏む、あるいは金融機関からの資金調達の難といったデメリットが生じる可能性があるのです。
そこで決算の公表が義務付けられていなくても、むしろ業績が好調な場合には積極的に公表し、会社の実態を知らしめることによって相手方の会社に対する信頼を得るということも考えられます。そもそも合同会社は株式会社に比して設立費用も安く済み簡単に設立することが可能である反面、知名度が低く、商業的にみて非常に重要な要素である信用面で劣るのは事実なので、その点を改善すべく留意する必要があるかもしれません。”